4月の電力動向 2025年4月

今年の4月も順調に日射量が増え、
前月よりも更に電力単価が安価となる1ヶ月となりました。

気温は平年並みで、やや暑かった昨年よりも低く、
また、絶対的な1ヶ月の日射量は、
ほぼ平年の4月の量でした。

恒例の我が家の電力動向、
今回は2025年4月分のご紹介です。

導入時期参考)
 ・太陽光    2010年4月〜(オール電化もこの時から)
 ・EV導入    2022年6月~(リーフ)、2024年6月~(ekクロスEV)
 ・V2H導入   2022年10月~
 ・断熱工事   2024年12月〜(窓、壁、床、風呂の断熱リフォームを行いました)

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1.太陽光動向
まずは、太陽光です(図1~3)。

図1に、毎日正午ごろ1hrの
太陽光発電のピーク出力を示します(日々の平均気温を併記)。

図1 正午頃太陽光発電出力および日々平均気温の年間推移

今年の4月は晴、曇、雨が適当に分散しており、
パネルも汚れず、気温も昨年よりは低く、
発電効率の高い一ヶ月となりました。

図2に各月毎の日射量と発電量を、
図3に全天日射量vs太陽光発電量を示します。
なお、図2中の一点鎖線は、
過去20年間における日射量の最高値と最低値です。

図2 太陽光発電動向(青・2024年、オレンジ・2025年)

4月の日射量(オレンジ●)は、
過去20年の日射量(図2中の上下の一点鎖線)の丁度中間付近となりました。

図3 全天日射量vs太陽光発電量(青・2024年、オレンジ・2025年)

図3の日射量vs発電量の関係を見ると、
4月のプロット(図3中のオレンジ矢印の点)は、
今年の1月~4月の回帰線(図3中のオレンジ破線)よりも
依然として左上側に寄っており、
4月も前月3月に引き続き太陽光パネルの発電効率が高かったことを示しています。

運開後16年目に突入したSANYOの太陽光パネルは、
依然として性能劣化も無く元気に働いてくれています。
(雨漏りも皆無ですv)

2.据置蓄電池 SOH、充放電効率 動向
図4に、トライブリッドT3の据置蓄電池のSOH劣化について示します。

SOHの算出方法は、SOC 0%→100%充電時に要した電力量の合計値を用いています。

図4 据置蓄電池SOH経年劣化推移(2022年9月末~)

4月も3月に引き続きSOHの劣化速度に鈍化がみられた一カ月となりました。
図4には冬の期間がわかるように追記していますが、
やはり、気温が低いとSOHの劣化が早く進むようです。

保証期間15年目(=横軸で5,500日目に相当)でのSOH予測値については、
依然として24%程度を維持しています。
保証範囲のSOH50%が、実効容量(6.4kWh)に対してだったとしても、
この劣化傾向が今後も継続したとすれば、
11年目にはSOH50%(図4の縦軸だと43%)を割り込むこととなります。

図5は、HEMSのデータから算出した据置蓄電池の充放電効率の推移です。

こちらは引き続き 87 %前後を維持しており、性能劣化は見られません。
ただ、昨年同様、寒い冬の方が充放電効率も低下する傾向が見えており、
このところの気温上昇により充放電効率も昨年と同様に改善が見られています。

図5 据置蓄電池 充放電効率の推移(青・2024年、オレンジ・2025年)

3.EV動向
お次は、EVです(図6)。
昨年6月から前車リーフに代わって、軽EVのekクロスEVでのデータとなります。

ランコス参考
 原チャ       3円/km
 最新ディーゼル車  5円/km
 最新ガソリン車   6円/km
 我が家の軽自動車  14円/km
(15年前のトルコン式トールワゴン)

図6 EV動向(2024年6月からはリーフ→ekクロスEVに乗り換え)

まず、オレンジのEV電費ですが、
前月3月の8.5km/kWhから、この4月は9.0km/kWhまで改善しました。

走行時の気温が20℃前後だと、
EVの電費性能は良くなりますので、
今年も6月頃まではこの高性能が期待できそうです。

グレーのランニングコストも
この4月は前月3月よりも0.4円/km安価の3.6円/kmとなりました。
(太陽光が元気だと、EVのランコスは原チャ並みv)

図7と表1にEV充電池のSOH劣化推移を示します。

図7 EV充電池 SOH経年劣化推移(ekクロスEV、2024年6月~)
表1 今後のセグ欠け予想(ekクロスEV、2025年3月末現在での予想)

メーカー保証は、8年=2,920日以内でSOH≧66%(但し走行16万km以内)ですが、
納車後11カ月のデータを外挿すると、8年目のSOHは昨年3月の約42%から、
この4月は約47%まで改善しました。
徐々にですが、保証範囲内の66%が見えて来ていますv

表1はこの4月末までの劣化傾向から外挿した
走行用電池のセグ欠け予想時期とその時の走行距離です。
1セグ掛けは納車から丸2年と1ヶ月の来年7月中旬となり、
先月までの傾向と比較して約1ヶ月半延びました。
容量保証の8セグには、2029年半ば頃に達するとの現状での予想です。

さて、その時しっかり保証対応をしてくれるのでしょうか?
他のユーザーさんらの口コミによると、
日産サクラや三菱ekの走行用電池は、
最初に大きく劣化した後は、
徐々に劣化スピードが緩やかに抑えられてくると言います。
確かに先月までよりも今月の方がSOHの劣化具合に鈍化が見られますねv

こちらも、引き続き注視していきます。

4.電力供給・消費動向
我が家の電力消費の概略内訳はこちらこちら

まず、図8に平均気温vs自宅消費電力の関係を示します。

図8 平均気温と自宅消費電力量の関係(青・2024年、オレンジ・2025年)

4月は昼夜を通してほぼ空調が要らない気温となっており、
また、エコキュートも外気温が高くなったお陰で、
給湯に使う電力が少なくなって来ており、
EV同様、自宅の電力消費もほぼbottomに近づいて来ました。

図9に、エコキュートの
夜間自動運転と昼間の手動運転の時間配分について
その理想配分と1月から4月末までの実績を纏めてみました。

図9 エコキュート沸上運転の昼夜時間配分実績(2025年)

今度のエコキュートはHEMSに対応しており、
太陽光発電の余剰電力が多い時間帯、季節には、
遠隔手動で沸上運転をかなり柔軟に行うことが出来ます。

上述の通り、この4月も順調に日射量が増えてくれたお陰で日中の余剰電力が潤沢となり、
図9中でオレンジで示す昼間の手動沸上運転の時間を多く取れるようになり、
その分、図中で青で示す夜間の自動沸上運転の時間を少なくすることが出来ました。
このエコキュートの「疑似おひさま」運用も、
自宅省エネに大きく役立ってくれていると考えています。

図10は昨年末に行った断熱リフォームによる、
自宅の消費電力の削減効果を示しています。

同一気温で換算すると、
この4月の自宅消費電力は昨年と比較して11%減との結果となりました。
流石に真冬と比較すると消費電力の削減率は落ちてきていますが、
リフォーム工事の甲斐があったと思えて、嬉しい結果ですv

我が家の地区の従量電力料金単価で計算すると、
断熱リフォーム後の1~4月の4カ月間での
電気料金は約4万円の節約となりましたv

図10 断熱リフォーム効果 予測と実績(2025年)

次の図11に、
家+EV全体での我が家の電力消費の動向を示します。

図11 消費電力動向

結果、この4月の電力消費は
前月3月や前年4月との比較では、自宅消費(図11での青棒)は、
断熱リフォーム工事やエコキュート交換のおかげで、ともに少なくて済みました。

一方で、4月のEVでの走行による消費電力(図11でのオレンジ棒)は、
昨年よりも今年の4月の方が増加しましたが、
これは昨年の4月には前車のリーフが故障していて走れなかったためで、
ekの電費がリーフよりも悪かったためではありません。

次の図12に、
家+EV全体での我が家の電力供給の動向を示します。

図12 供給電力動向

電力供給量についても、
前月2月と比較して、かなり少なくて済んでいます。

EVは長距離での使用頻度が減ったために経路充電を止めて、
自宅での充電で運用を行うようにしたため、
昨年と比べてグレー棒(経路充電)が少なくなった一方で、
夜間電力(緑棒)での電力供給が増えています。

4月は日射量予報による据置蓄電池の前夜充電量のミスはほぼ皆無となり、
図12での赤棒(昼間の買電)や黄棒(朝晩の買電)も
ミニマムに抑えることが出来ましたv

5.電力単価動向
最後に電力単価(含・EV経路充電料金)です(図13)

図13 電力単価動向
(燃料調整・再エネ賦課・激変緩和含まず、EVの経路充電料金負担は含む)

この4月は順調に日射量が多く、気温も平年並みに抑えられ、
また、断熱リフォームにより、給湯、空調での消費電力も低くなり、
前月3月と比較して電力単価が大幅に改善されました。

結果、4月の電力単価は、

 約16.0円/kWh(自宅+EV)
 前月比-4.9円/kWh、前年同月比+3.0円/kWh

となりました。
(燃料調整、再エネ賦課、激変緩和補助金を含まず)

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5月も引き続き日射量が多い時期です。

次回も、6月初旬頃に5月分の電力動向をご紹介させていただきます。

では、今日はここまで!

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