標記連載シリーズの第9回、
今回は、Remo E、E2の当該機能の
蓄電池との共存に向けた改修案を考えてみます。
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現状での同機能の不満点としては、
前夜に太陽光発電量が多いと判断して(👇図1の(a))、
エコキュートの沸上を夜→昼にシフトしたものの、
翌日の発電量が想定よりも少なく(👇図1の(b))、
結果として系統からの買電で沸上してしまうリスク
があることです。

実際、この三週間余りの試用で、
3回ほど昼間の買電による沸上を経験しました。
我が家の様に、エコキュートとともに、
蓄電池を所有している場合に
👆の図1のようなリスクを軽減できる案を模索します。
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共に、余剰太陽光電力を活用する機器である
エコキュートと蓄電池を比較します。
エコキュート(Remo Eで制御する場合)
・一旦運転を開始すると、消費電力は一定のまま(夏 1 kW、冬 1.5 kW)
・昼間の運転開始時刻は指定できるが、終了時刻は指定できない
・電力→お湯の変換は出来るが、逆の変換は不可
・昼間に系統からの買電を沸上に使ってしまうことがある
蓄電池
・太陽光電力が余剰した時に、余剰した分のみ0~3 kWの範囲で蓄電する
・太陽光が不足した時は、0~3 kWの範囲で放電してくれる
・昼間に系統からの買電による充電はしない
当たり前ですが、
このように、余剰太陽光発電電力の活用では、
蓄電池の柔軟性が高いですよね。
よって、
太陽光発電電力が余剰した時は、
やはり蓄電池への充電、その次にエコキュートの沸上
としたくなります。
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👇の図2は、系統からの買電を避ける案です。

太陽光の当てが外れて、
昼間の早い段階で蓄電を使い切り、
系統からの買電が発生したことをトリガに、
一旦、昼間の沸上を中断します。
そして、
夜までに必要なお湯の量が沸かせる時間を逆算して
午後などに沸上を再開します。
こうすることで、
その後、幸運にも太陽光が改善した場合には、
系統からの買電を減らすことが出来ます。
その日に太陽光が改善する保証はありませんが、
系統から買電してしまうのはダメ元なわけなので、
追加の損にはなりません。
表1に現状の動作と、この改修案の動作を比較して示します。

ただし、この案には問題点が2つあります。
・Remo Eは夜に必要なお湯の量から残りの運転時間を逆算できない?
出来そうな気もしますが、気温などにも左右されますので、
省エネよりも必要なお湯を確実に用意することを優先するRemo Eのポリシーだと、
踏み切るのは厳しいかも知れませんね。
・買電単価が、午前中よりも午後の方が高価となる電力プランの場合に損となる
一部に、そう言った電力プランもありますので、
こちらも設定が複雑になった割に合わないかも知れません。
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以上、蓄電池がある場合の、
Remo Eによる自動化の改修案を考えてみましたが、
お湯が足りなくなってしまう、むしろコスト増となるなどの
新たなリスクがありそうでした。
そのリスクを承知のユーザーに、
昼間運転の再シフト可否の選択肢を提示するのは、
サブスクソフトとしては難しいでしょうかね?
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空梅雨となってしまいそうで、
Remo Eの試行がちっとも面白くないのはさておき、
柴犬様も地面の熱さが厳しいらしく、
散歩からの帰宅後は水場に直行されています。
土や草の道がまだ多く残っているのが
こんな時には助かりますw
では、今日はここまで!