8月の電力動向 2025年8月

今年の8月は前半大雨と後半ピーカンと出入りの激しい月となり、
月間日射量は平年と比較して多めに落ち着くも、
天候によらず連日気温が平年+5℃以上の猛暑の所為で
太陽光発電量はそこまで多くはなりませんでした。

恒例の我が家の電力動向、
今回は2025年8月分のご紹介です。

導入時期参考)
 ・太陽光    2010年4月〜(オール電化もこの時から)
 ・EV導入    2022年6月~(リーフ)、2024年6月~(ekクロスEV)
 ・V2H導入   2022年10月~
 ・断熱工事   2024年12月〜(窓、壁、床、風呂の断熱リフォームを行いました)

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1.太陽光動向
まずは、太陽光です(図1~3)。

図1に、毎日正午ごろ1hrの
太陽光発電のピーク出力を示します(日々の平均気温を併記)。

図1 正午頃太陽光発電出力および日々平均気温の年間推移

今年の8月は6月、7月に引き続き、
日射量が多い一ヶ月となりました。
お昼の最高気温も軒並み35℃を超えたため、
発電効率は低めとなりました。

図2に各月毎の日射量と発電量を、
図3に全天日射量vs太陽光発電量を示します。
なお、図2中の一点鎖線は、
過去20年間における日射量の最高値と最低値です。

図2 太陽光発電動向(青・2024年、オレンジ・2025年)

8月の日射量(オレンジ●)は、
過去20年での最高日射量(図2中の上の一点鎖線)に迫る多さでした。

しかし、天候によらず気温が高い日が多かったため、
発電量は前月7月ほどには多くなりませんでした。

図3 全天日射量vs太陽光発電量(青・2024年、オレンジ・2025年)

図3の日射量vs発電量の関係を見ると、
8月のプロット(図3中のオレンジ矢印の点)は、
今年の1月~8月の回帰線(図3中のオレンジ破線)と比較して
大きく右下側に寄っており、
8月の太陽光パネルの発電効率は6~7%程度の低下となりました。

9月以降、気温は高いままでも
日射量が一気に減ってくる季節となりますが、
発電量がどこまで伸びてくれるかを注目していきます。

2.据置蓄電池 SOH、充放電効率 動向
図4に、トライブリッドT3の据置蓄電池のSOH劣化について示します。

SOHの算出方法は、SOC 0%→100%充電時に要した電力量の合計値を用いています。

図4 据置蓄電池SOH経年劣化推移(2022年9月末~)

8月も引き続きSOHの回復?がみられた月となりました。
図4には冬の期間がわかるように追記していますが、
やはり、気温が暖かいとSOHの劣化が抑えられるようです。

保証期間15年目(=横軸で5,500日目に相当)でのSOH予測値については、
前月7月の28.5%程度から、この8月は1.5ポイント程度改善しました。
保証範囲のSOH50%が、実効容量(6.4kWh)に対してだったとしても、
この劣化傾向が今後も継続したとすれば、
13年目の初めにはSOH50%(図4の縦軸だと43%)を割り込むこととなります。

図5は、HEMSのデータから算出した据置蓄電池の充放電効率の推移です。

こちらは引き続き 87 %前後を維持しており、性能劣化は見られません。
ただ、昨年同様、暖かい方が充放電効率も安定する傾向が見えております。

図5 据置蓄電池 充放電効率の推移(青・2024年、オレンジ・2025年)

3.EV動向
お次は、EVです(図6)。
昨年6月から前車リーフに代わって、軽EVのekクロスEVでのデータとなります。

ランコス参考
 原チャ       3円/km
 最新ディーゼル車  5円/km
 最新ガソリン車   6円/km
 我が家の軽自動車  14円/km
(15年前のトルコン式トールワゴン)

図6 EV動向(2024年6月からはリーフ→ekクロスEVに乗り換え)

まず、オレンジのEV電費は、
前月7月の8.4km/kWhから、この8月は8.3km/kWhまで僅かに悪化しました。

連日の猛暑のため、
エアコンを多用しており、EVの電費性能が悪化しました。

グレーのランニングコストも
この8月は前月7月よりも0.5円/km増の4.5円/kmとなりました。
こちらは、電費の悪化通りのコスト増になっています。

図7と表1にEV充電池のSOH劣化推移を示します。

図7 EV充電池 SOH経年劣化推移(ekクロスEV、2024年6月~)
表1 今後のセグ欠け予想(ekクロスEV、2025年8月末現在での予想)

メーカー保証は、8年=2,920日以内でSOH≧66%(但し走行16万km以内)ですが、
納車後13カ月のデータを外挿すると、8年目のSOHは前月7月外挿での約57%から、
この8月外挿では約59%まで改善しました。
いよいよ、保証範囲内の66%が見えて来ましたね!

表1はこの8月末までの劣化傾向から外挿した
走行用電池のセグ欠け予想時期とその時の走行距離です。
1セグ欠けは納車から2年8か月の再来年2月上旬となり、
先月までの傾向と比較して約1ヶ月延びました。
容量保証の8セグには、2030年暮れごろに達するとの現状での予想です。

さて、その時しっかり保証対応をしてくれるのでしょうか?
他のユーザーさんらの口コミによると、
日産サクラや三菱ekの走行用電池は、
最初に大きく劣化した後は、
徐々に劣化スピードが緩やかに抑えられてくると言います。
確かに先月までよりも今月の方がSOHの劣化具合に鈍化が見られますねv

こちらも、引き続き注視していきます。

4.電力供給・消費動向
我が家の電力消費の概略内訳はこちらこちら

まず、図8に平均気温vs自宅消費電力の関係を示します。

図8 平均気温と自宅消費電力量の関係(青・2024年、オレンジ・2025年)

上述のようにこの8月も例年通りの猛暑となり、
昼間のエアコンを多用したために
EV同様、自宅の消費電力もかなり増加する月となりました。

図9に、エコキュートの
夜間自動運転と昼間の手動運転の時間配分について
その理想配分と1月から8月末までの実績を纏めました。

図9 エコキュート沸上運転の昼夜時間配分実績(2025年)

今度のエコキュートはHEMSに対応しており、
太陽光発電の余剰電力が多い時間帯、季節には、
遠隔手動で沸上運転をかなり柔軟に行うことが出来ます。

上述の通り、この8月は前半大雨、後半ピーカンと出入りの多い天候となり、
8月前半は図9中で青で示す夜間の沸上運転が、8月後半はオレンジで示す昼間の沸上運転が支配的でした。

連載記事の通り
5月末頃からNature社のRemo Eのエコキュート自動化を使用しており、
この夜・昼のエコキュート沸上運転を、
Remo Eによる自動運転に任せています。
この機能はエコキュートの昼間の運転を手動で行う手間が省けるとともに、
夜間の自動運転にも介入して、夢の夜間0時間運転も達成してくれる優れものです。
(「案件」ではありません (^^;)

図10は昨年末に行った断熱リフォームによる、
自宅の消費電力の削減効果を示しています。

同一気温で換算すると、
この8月の自宅消費電力は昨年と比較して11%減との結果となりました。
冬の暖房だけでなく、夏の冷房でも省エネが効いているようですv

我が家の地区の従量電力料金単価で計算すると、
断熱リフォーム後の1~8月の8カ月間での
電気料金は約5.4万円の節約となりましたv

図10 断熱リフォーム効果 予測と実績(2025年)

次の図11に、
家+EV全体での我が家の電力消費の動向を示します。

図11 消費電力動向

この8月の自宅の電力消費(青棒)は
前月7月に引き続き猛暑のためのエアコンの多用により高止まりしましたが、
前年8月との比較では、リフォームによる冷房断熱効果の向上や、
Remo Eによるエコキュート自動化運転のお陰もあり、
自宅の消費電力を大きく減らすことが出来ました。

EVの消費電力(オレンジ棒)は、
お盆前後で車の使用が減ったぶん、消費電力も少なくて済みました。

次の図12に、
家+EV全体での我が家の電力供給の動向を示します。

図12 供給電力動向

上述の通り、猛暑による電力消費の高止まりに合わせて、
こちらの電力供給もこの8月は前月7月同様のレベルとなっており、
日中の冷房の多用で蓄電池の電力を早めに使い切ってしまうことがおおく、
図中に黄色棒で示す朝晩の買電がやや増加しました。

5.電力単価動向
最後に電力単価(含・EV経路充電料金)です(図13)

図13 電力単価動向
(燃料調整・再エネ賦課・激変緩和含まず、EVの経路充電料金負担は含む)

この8月は断熱リフォームによる電力節約効果はあったものの、
やや前月7月よりも日射量、太陽光発電量が減り、
また、昨年を上回る連日の猛暑でエアコンを多用した結果、やや高価な朝晩の買電が増えることとなって、
昨年8月と比較して電力単価が僅かに増加することとなりました。

結果、8月の電力単価は、

 約19.5円/kWh(自宅+EV)
 前月比+2.4 円/kWh、前年同月比+0.1 円/kWh

となりました。
(燃料調整、再エネ賦課、激変緩和補助金を含まず)

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我が家の柴犬様は、
和犬の多くがそうであるように、
自ら進んで泳ごうとはしません。

特に海は波の動きと音が怖いのか、全く近づこうとしませんが、
一方で、滝は結構な轟音や水量でも、喜んで近づこうとします。

・・・・・淡水犬ってこと?w

次回も、10月初旬頃に9月分の電力動向をご紹介させていただきます。

では、今日はここまで

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