Remo Eによるエコキュート運転の自動化試行6 2025年6月

標記連載シリーズの第6回、
今回は、Remo E、E2の当該機能のコストパフォーマンスについて、
最初の10日分の速報値を算出してみます。

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Remo Eは、写真1の通り、
節約額効果も算出・主張wしてくれます。

写真1 Remo Eによるエコキュート自動化での節約額(Remo Eによる算出、10日分)

ここの計算方法は、
夜→昼に沸上をシフトしたことにより、
減った買電支出 ー 減った売電収入
で計算しています。

ただ、Nature社によると、
その際の買電単価や、売電単価には、
ユーザーがRemo Eに登録している買電・売電単価は反映されておらず、
ここでは一律に、夜間買電単価を約28〜36 円(重み平均で31 円)/kWh、
昼間売電単価を約17 円/kWh に固定して、
エコキュートの沸上を、夜間→昼間にシフトしたことによる単価を、
 夜間買電が節約できた額 31 円 ー 昼間売電が減った額 17 円 = 14 円/kWh
として計算しているようです。

このNature社の簡易的な方法で算出したコスパは、
10日分で、303 円の節約/出費 10 日で 100 円ですので、3.0 となります。

しっかり、売電収入減分を差し引いており、
サブスクオプションの節約効果を恣意的に水増しするようなことはしておらず、
同社の真摯な姿勢が垣間見えますね。

さておき、今回は、
我が家の契約単価や蓄電池などの併用について、
もう少し厳密な以下の方法で反映することとしました。

コスパ = ① Remo Eによる昼間運転により夜間の有料運転での支出が減った額
      /② 当該機能のサブスク料金

②は、現状 一カ月 300 円 となっています。
iPhoneの場合は、通常通りAppleの課金システムで毎月引き落とされます。
(当然、いつでも購読は終了できます)

 今回は10日分の速報なので、②は 100円 とします。
 (実際は、10日割でのサブスクはありません)

①は、エコキュートが沸上に使用した昼間の電力が無料の余剰太陽光電力なら、

 10日間での昼間の運転時間 × 夜間電力料金単価(我が家の場合は29 円/kWh)

で簡単に計算できます。
なお、上述のように
Nature社は①から売電額が減ってしまった分を差し引いていますが、
我が家は余剰電力は売電は殆どせずに蓄電池に貯められるため、
以下、①から売電収入削減分は差し引きません。

この①を用いたコスパを「サクセスコスパ」とします。

図1での(b)の状態となり、
春のエコキュートの消費電力はちょうど1kwですので、
1時間当たり29円の節約となります。

図1 Remo Eによるエコキュート自動化機能であり得る利用電力と各ケースでのkWh単価

しかし現実には、
昼間の運転に、無料の余剰太陽光電力を毎回使用できるとは限りません。
昼間の運転で使用する電力によっては、
Remo Eによる介入で寧ろ出費増となってしまうケースがあります。

例えば、図1の(c)のように、
想定より余剰太陽光の電力が少なく、
系統からの買電により昼間に沸上をしてしまった場合は
オール電化契約の場合、
昼間の電力単価の方が夜間のそれよりも高価ですので、
この介入は出費増となってしまいます。
我が家の場合は、春ですと、1時間当たり夜間電力よりも12円の出費増となります。

また、図1の(d)のように、
蓄電池からの放電電力で沸上を行った場合は、
夜間電力によるプリ充電と余剰太陽光による無料充電が混ざった電力となります。

この時の放電電力の単価は
夜間単価でのプリ充電と無料の余剰充電の重み平均となり、
我が家の場合、春なら1時間当たり夜間電力よりも15円の節約に留まり
(b)の29円よりも節約効果が目減りしてしまいます。

これらのような、現実の使用時における電力マネジメントの失敗は、
Remo Eの設計方針が原因と言うわけではありません。
寧ろユーザー側の夕方以降のお湯の使用量の見積ミスが原因です。

そんな、ユーザー側(今回は私w)の見積ミスの可能性も考慮した上でのコスパ
ここでは、「リアルコスパ」とします。

もし、全く見積ミスが無ければ、「サクセス」と「リアル」はイコールとなります。

以上の考え方で、この10日間の試行でのコスパを
以下に計算してみました。

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先月下旬の試行開始から10日目までの運転概要を👇の表1に纏めました。

日数天候夜→昼
シフト有無
総沸上時間夜間電力
使用時間
昼間電力
使用時間
内、太陽光
使用時間
内、買電
使用時間
内、蓄電池
使用時間
単価(円/kWh)2904114
4042.701.3
2.72.70000
3.33.30000
2021.800.2
51.53.52.501
33000
51.5 3.5300.5 
3.5 0.5 32.7 00.3 
30.2 2.82.8 0 0
103.1 12.1 2.10 0
10日分サマリ有7日
/無3日
 合計 34.6合計 13.7合計 20.9 合計 17.6合計 0合計 3.3 
表1 Remo Eによるエコキュート自動化での夜・昼運転時間と利用電力(試行開始から10日目まで)

👆の表1から、
夜間→昼間シフトが行われた日数 7日

Remo Eの介入による、昼間電力での運転時間の合計            20.9 hr
内、余剰太陽光電力での運転時間の合計(節約単価 29 – 0 = 29円/hr)   17.6 hr
内、系統からの買電による運転時間の合計(節約単価 29 – 41 = -12円/hr) 0.0 hr
内、蓄電池放電による運転時間の合計(節約単価 29 – 14 = 15円/hr)    3.3 hr

以上から、試行開始から10 日間の試行における
我が家定義でのRemo Eのエコキュート自動化機能のコストパフォーマンスは、

 サクセスコスパ 6.1 =(① 606 円/ ② 100 円)
 リアルコスパ  5.6 =(① 560 円/ ② 100 円)
 (参考 Remo E 算出のコスパだと 3.0)

となりました。

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今回は、試用開始後10日間での、
本機能のコストパフォーマンスを算出してみました。

まだ梅雨前で晴天勝ちだったこともありますが、
月額300円に対して、
5 〜 6 倍の節約効果が得られそうなことがわかりました。

また、昼間の高額な系統電力を買って、
エコキュートが沸上運転してしまうことは、
今回の10 日間では発生しませんでした。

Nature社の定義でも、効果約 3 倍とのことで、
サブスク料金は、リーズナブルな設定と言えそうです。

今後、梅雨の時期に突入し、
昼間に買電や蓄電池放電による沸上運転のリスクが高まるとともに、
エコキュート運転の夜間→昼間シフトの機会が減って来て、
この機能のコスパがもっと下がってくることが予想されますので、
試行開始後、20日目や30日目でも、
今回の方法でのコスパ計算をしてみたいと思います。

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暑くなって来ました。

まだ大丈夫と油断してたら手の甲が焼けてしまい、
お昼には手が握れなくなるほど膨れ上がってしまいました。

夕方には収まりましたが、
季節の変わり目はいつもこんな感じです。

天然毛皮の柴犬様はと言えば、
既に夏毛にトランスフォームを完了されており、
保護具なしでも涼しい顔で寝ておられますw

では、今日はここまで!

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