9月の電力動向 2025年9月

今年の9月は晴天率が5割と出入りの激しい月となったものの、
月間日射量は平年の9月の中ではTopクラスに多い月となりました。
気温は特に下旬となって一気に涼しくなってくれたおかげで、
発電効率は真夏から数ポイント改善した一か月となりました。

恒例の我が家の電力動向、
今回は2025年9月分のご紹介です。

導入時期参考)
 ・太陽光    2010年4月〜(オール電化もこの時から)
 ・EV導入    2022年6月~(リーフ)、2024年6月~(ekクロスEV)
 ・V2H導入   2022年10月~
 ・断熱工事   2024年12月〜(窓、壁、床、風呂の断熱リフォームを行いました)

***************************

1.太陽光動向
まずは、太陽光です(図1~3)。

図1に、毎日正午ごろ1hrの
太陽光発電のピーク出力を示します(日々の平均気温を併記)。

図1 正午頃太陽光発電出力および日々平均気温の年間推移

今年の9月は秋分を迎えて日射量の絶対値は真夏よりも減ったものの、
真夏に引き続き、9月としては日射量が多い一ヶ月となりました。

図2に各月毎の日射量と発電量を、
図3に全天日射量vs太陽光発電量を示します。
なお、図2中の一点鎖線は、
過去20年間における日射量の最高値と最低値です。

図2 太陽光発電動向(青・2024年、オレンジ・2025年)

9月の日射量(オレンジ●の右端)は、
過去20年での最高日射量(図2中の上の一点鎖線)に迫る多さでした。

気温も特に後半から一気に涼しくなり、
発電量もそこそこの量となりました。

図3 全天日射量vs太陽光発電量(青・2024年、オレンジ・2025年)
図4 太陽光パネル発電効率 年間推移(灰・2023年、青・2024年、オレンジ・2025年)

図3の日射量vs発電量の関係を見ると、
9月のプロット(図3中のオレンジ矢印の点)は、
今年の1月~9月の回帰線(図3中のオレンジ破線)に近づいており、
図4に示す通り、発電効率で真夏よりも数ポイント改善しました。

更に気温が下がってくる10月以降、
この発電効率がどこまで復活してくれるかを注目していきます。

2.据置蓄電池 SOH、充放電効率 動向
図5に、トライブリッドT3の据置蓄電池のSOH劣化について示します。

SOHの算出方法は、SOC 0%→100%充電時に要した電力量の合計値を用いています。

図5 据置蓄電池SOH経年劣化推移(2022年9月末~)

9月も引き続きSOHの回復?がみられた月となりました。
図5には冬の期間がわかるように追記していますが、
やはり、気温が暖かいとSOHの劣化が抑えられるようです。
ただ、上述の通り9月になって気温が下がってきたため、
SOHの劣化傾向が再開し始めているようにも見えます。

保証期間15年目(=横軸で5,500日目に相当)でのSOH予測値については、
前月8月の30%程度から、この9月は2.4ポイント程度改善しました。
保証範囲のSOH50%が、実効容量(6.4kWh)に対してだったとしても、
この劣化傾向が今後も継続したとすれば、
13年目の春先頃にはSOH50%(図5の縦軸だと43%)を割り込むこととなります。

図6は、HEMSのデータから算出した据置蓄電池の充放電効率の推移です。

こちらは引き続き 87 %前後を維持しており、性能劣化は見られません。
ただ、昨年同様、気温が下がってくると充放電効率も低下する傾向が見えております。

図6 据置蓄電池 充放電効率の推移(青・2024年、オレンジ・2025年)

3.EV動向
お次は、EVです(図7)。
昨年6月から前車リーフに代わって、軽EVのekクロスEVでのデータとなります。

ランコス参考
 原チャ       3円/km
 最新ディーゼル車  5円/km
 最新ガソリン車   6円/km
 我が家の軽自動車  14円/km
(15年前のトルコン式トールワゴン)

図7 EV動向(2024年6月からはリーフ→ekクロスEVに乗り換え)

まず、オレンジのEV電費は、
前月8月の8.3km/kWhから、この9月は8.9km/kWhまで改善しました。

上述の通り気温が下がってきたために、
エアコンの使用率が下がり、EVの電費性能が改善しました。

グレーのランニングコストも
この9月は前月8月よりも0.4円/km減の4.1円/kmとなりました。
こちらは、電費の改善通りのコスト減となっています。

図8と表1にEV充電池のSOH劣化推移を示します。

図8 EV充電池 SOH経年劣化推移(ekクロスEV、2024年6月~)
表1 今後のセグ欠け予想(ekクロスEV、2025年9月末現在での予想)

メーカー保証は、8年=2,920日以内でSOH≧66%(但し走行16万km以内)ですが、
納車後13カ月のデータを外挿すると、8年目のSOHは前月7月外挿での約59%から、
この9月外挿では60%を超えるところまで改善しました。
いよいよ、保証範囲内の66%が見えて来ましたね!

表1はこの9月末までの劣化傾向から外挿した
走行用電池のセグ欠け予想時期とその時の走行距離です。
1セグ欠けは納車から2年9か月の再来年3月中旬となり、
先月までの傾向と比較して約2ヶ月延びました。
容量保証の8セグには、2031年春先ごろに達するとの現状での予想です。

さて、その時しっかり保証対応をしてくれるのでしょうか?
他のユーザーさんらの口コミによると、
日産サクラや三菱ekの走行用電池は、
最初に大きく劣化した後は、
徐々に劣化スピードが緩やかに抑えられてくると言います。
確かに先月までよりも今月の方がSOHの劣化具合に鈍化が見られますねv

こちらも、引き続き注視していきます。

4.電力供給・消費動向
我が家の電力消費の概略内訳はこちらこちら

まず、図9に平均気温vs自宅消費電力の関係を示します。

図9 平均気温と自宅消費電力量の関係(青・2024年、オレンジ・2025年)

上述のようにこの9月は気温も穏やかになって来て、
昼間のエアコンの使用率も低下したために
EV同様、自宅の消費電力も減少に転ずる月となりました。

図10に、エコキュートの
夜間自動運転と昼間の手動運転の時間配分について
その理想配分と1月から9月末までの実績を纏めました。

図10 エコキュート沸上運転の昼夜時間配分実績(2025年)

今度のエコキュートはHEMSに対応しており、
太陽光発電の余剰電力が多い時間帯、季節には、
遠隔手動で沸上運転をかなり柔軟に行うことが出来ます。

上述の通り、この9月は晴天率が5割と出入りの多い天候となり、
図9中で青で示す夜間の沸上運転とオレンジで示す昼間の沸上運転が交互に発生しつつ、
気温の低下によりお湯を沸かすための電力消費が増えるとともに、
家族が風呂に入る頻度も増えていることがわかります。

連載記事の通り
5月末頃からNature社のRemo Eのエコキュート自動化を使用しており、
この夜・昼のエコキュート沸上運転を、
Remo Eによる自動運転に任せています。
この機能はエコキュートの昼間の運転を手動で行う手間が省けるとともに、
夜間の自動運転にも介入して、夢の夜間0時間運転も達成してくれる優れものです。
(「案件」ではありません (^^;)

図11は昨年末に行った断熱リフォームによる、
自宅の消費電力の削減効果を示しています。

同一気温で換算すると、
この9月の自宅消費電力は昨年と比較して15%減との結果となりました。
暑くても涼しくても断熱による省エネが効いているようですv

我が家の地区の従量電力料金単価で計算すると、
断熱リフォーム後の1~9月の9カ月間での
電気料金は約5.9万円の節約となりましたv

図11 断熱リフォーム効果 予測と実績(2025年)

次の図12に、
家+EV全体での我が家の電力消費の動向を示します。

図12 消費電力動向

この9月の自宅の電力消費(青棒)は
上述の通り、気温の低下による空調のための消費電力の低下と、
断熱リフォームのお陰もあり、
前月8月や昨年9月との比較でも自宅の消費電力を大きく減らすことが出来ました。

EVの消費電力(オレンジ棒)は、
走行距離が伸びた分を電費の改善で相殺した形で、
前月8月とほぼ同等の消費電力となりました。

次の図13に、
家+EV全体での我が家の電力供給の動向を示します。

図13 供給電力動向

上述の通り、気温の低下に伴う消費電力の低下で、
こちらの電力供給もこの9月は前月8月と比較して減少しました。

5.電力単価動向
最後に電力単価(含・EV経路充電料金)です(図14)

図14 電力単価動向
(燃料調整・再エネ賦課・激変緩和含まず、EVの経路充電料金負担は含む)

この9月は秋分にしては日射量がやや多かったお陰で、
昨年と比較して電力単価を僅かに削減することが出来ました。

結果、9月の電力単価は、

 約20.2円/kWh(自宅+EV)
 前月比+0.7 円/kWh、前年同月比-0.2 円/kWh

となりました。
(燃料調整、再エネ賦課、激変緩和補助金を含まず)

****************************************

我が家の柴犬様は、
「日なた大好き」ですが、雨でもお散歩を欠かしません。

雨ガッパは嫌いなので、びしょ濡れになって帰宅すると、
屋内に入ってから柴ドリル・・・・結果、私もびしょ濡れになります(^^;

次回も、11月初旬頃に10月分の電力動向をご紹介させていただきます。

では、今日はここまで!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA